無協定離脱に強い危機感 首脳会議前にEU大統領

 【ブリュッセル共同】英国の欧州連合(EU)離脱交渉の大詰めでの迷走を受け、トゥスクEU大統領は15日、離脱条件を定めた協定なしで英国がEUを去る可能性が「かつてなく高まった」と強い危機感を示した上で、合意を諦めずに目指す方針を強調した。17〜18日のEU首脳会議に向け、全加盟国首脳に宛てた書簡で訴えた。

 英EUは英国全体を当面、EU関税同盟に残す内容の合意を実務レベルでまとめたが、閣僚らの支持を得られないことを恐れたメイ英首相が直前に待ったを掛けたと英紙が報道。トゥスク氏は書簡で、交渉は「一部で想定されたより複雑だと分かった」と指摘した。


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