聴覚障害者109人被害か 不妊手術、中絶の全国調査

 全日本ろうあ連盟(東京)は15日、旧優生保護法(1948〜96年)下で不妊手術や人工妊娠中絶を施された可能性が高い聴覚障害者は21道府県の男女109人に上るとホームページ(HP)で公表した。3月末に全国調査に着手。コミュニケーションを取るのが難しい聴覚障害者の被害実態を初めて確認した。

 9月には兵庫県内の夫婦2組が国に損害賠償を求めて神戸地裁に提訴しており、今後も調査に被害を名乗り出た人たちが訴訟を起こす可能性がある。

 連盟の会員数は現在約1万9千人。旧法下での不妊手術の実態が相次いで表面化する状況を受け、3月末に加盟団体を通じた全国調査を開始した。


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