原発新検査、試験運用開始 抜き打ち、立ち入り自由に

関西電力大飯原発。手前から4号機、3号機、2号機、1号機=福井県おおい町

 原発が安全に運転・管理されているかを監視する国の検査の新制度が2020年4月に導入されるのを前に、原子力規制委員会は1日、実際の原発施設で試験運用を始めた。同日は福井県の関西電力大飯原発で行い、1年半の間に全国計17原発で実施する。現行の検査は、決められた項目だけを確認する「チェックリスト方式」だったが、新制度では、検査官が施設にいつでも自由に立ち入り、設備やデータを調べ、現場の作業員に聞き取りもできる。

 現行制度では、検査項目や日程などを電力会社に事前に通告し、立ち入りが制限されるエリアもあったが、16年に国際原子力機関から硬直的と指摘され、変更した。


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