トキ放鳥10年「復帰順調」 新潟知事、関係者に敬意

放鳥され大空を舞うトキ=2017年9月、新潟県佐渡市(環境省提供)

 国の特別天然記念物のトキ放鳥事業が新潟県佐渡市で開始されてから25日で10年を迎え、同県の花角英世知事は「順調に野生復帰が進んでいる。関わった方々に敬意を表したい」と述べ、今後の課題に「人間との共生」を挙げた。

 環境省によると、放鳥されたトキは2008年9月の事業開始から10年間で308羽。野生下で繁殖や世代交代を繰り返しながら、市内では25日現在で351羽が生息している。

 日本由来のトキは日本で羽が工芸品に利用されるなどして狩猟の対象となり、03年に絶滅。環境省は中国産の子孫を繁殖させ、08年から佐渡市で放鳥事業を開始した。


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