日系カナダ人の収容補償が30年 責任追及で公文書が決定的な役割

カナダ政府による日系カナダ人強制収容謝罪から30年を記念する市民集会に参加するアーサー・カズミ・ミキさん(中央)ら=20日、オタワ(共同)

 【オタワ共同】カナダ政府が1988年に第2次世界大戦中の日系カナダ人に対する強制収容を謝罪し、生存者に補償して今月で30年となるのを記念する市民集会が、首都オタワで20日開かれた。補償を求める運動を主導した日系人らは、収容の詳細を記録した公文書が政府の責任を追及する上で決定的な役割を果たしたと語った。

 強制収容された日系人への補償(リドレス)問題で政府と交渉したアーサー・カズミ・ミキ元全カナダ日系人協会長(82)は、70年代に公開された公文書を活用した経緯を紹介し「多くの人が知らない政府の不正が明らかになり、われわれの立場を強めることができた」と話した。


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