土砂ダム、厚真川に4カ所発生 撤去に着手、土石流の恐れも

北海道厚真町で土砂災害が起きた場所と建物が被害にあった場所を推定した地図。青い角印は被害建物、赤い丸印は斜面崩壊の源頭部、×は土砂が流れてできた天然ダム(愛媛大・森伸一郎准教授提供)

 最大震度7を観測した北海道厚真町を流れる厚真川で、崩壊した土砂が流れ込み、水をせき止めてできる「土砂ダム」が4カ所に発生したことが12日、愛媛大の森伸一郎准教授(地震工学)への取材で分かった。航空写真を分析した。道が撤去を進めている。

 上流には、治水やかんがいなどを目的に建設中の「厚幌ダム」がある。当面の危険はないとみられるが、大雨などで川が増水して土砂ダムが崩壊した場合、土石流などが発生する恐れも。道は「数日中に作業を終えたい」としている。

 森准教授は「すぐに決壊するリスクは低い。大量の水が流入する前に、土砂を取り除くことが望ましい」と指摘している。


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