首都圏で富士山の降灰対策 大噴火想定し、1年めどに提言

幾度となく噴火を繰り返してきた富士山。南東側の中腹には江戸時代の宝永大噴火の跡が残っている=2015年

 政府の中央防災会議は11日、富士山の大規模噴火に伴う首都圏の降灰想定や火山灰の除去対策策定に向け作業部会の初会合を開き、議論を始めた。噴火直後から時系列で降灰の状況をシミュレーション。深刻な事態が懸念される公共交通などインフラへの影響も検証し、具体策につなげる。1年をめどに提言をまとめ、自治体の防災計画などに反映させる考えだ。富士山噴火で国が首都圏の対策づくりに乗り出すのは初めて。

 1707年に起きた宝永噴火を基本に、火山灰の噴出量や噴火の期間、風向きなどを変えて複数のケースを試算。交通のほか電気、水道への影響なども議論する。


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