金融システム強化、不十分 IMF声明、国際協調要請

 【ワシントン共同】国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は5日、リーマン・ショックを契機に各国が強化を進めてきた金融システムに関し「より安全になったが十分ではない」との認識を示した。米国の動きを念頭に、規制強化の巻き戻しや保護主義に懸念を示し、危機に備え国際的な協調を求めた。

 2008年9月の米証券大手リーマン・ブラザーズ経営破綻から10年に合わせ、声明を出した。

 危機後の規制強化で金融機関の財務体質は健全化したと評価した一方、特に欧州で脆弱な銀行が多く、「大きすぎてつぶせない」巨大銀行の問題も残っていると指摘した。


  • LINEで送る