防護服像「市民の声置き去りに」 制作者のヤノベさん

福島市が設置した防護服姿の子どもの立像「サン・チャイルド」=8月

 福島市がJR福島駅近くに設置した防護服姿の子どもの像「サン・チャイルド」に「東京電力福島第1原発事故の風評被害を増幅する」などと批判が相次ぎ、撤去が決まった問題で、制作者の現代美術家ヤノベケンジさんは5日、「設置を急ぎすぎ、市民の声が置き去りにされた。事故直後の状況を思い起こさせてしまった」と謝罪した。

 像は黄色い防護服姿で、ヘルメットを手にしている。2011年に制作し、放射性物質の心配のない世界を取り戻した未来を表しているという。

 福島県内の芸術祭の会見に出席したヤノベさんは「(事故は)世界や人類規模の問題だと伝えられる作品を作りたかった」と説明した。


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