「安全な排水可能」と原子力学会 トリチウム水の処分で見解

福島第1原発の敷地内に立ち並ぶトリチウム水などが入ったタンク=2月

 日本原子力学会の会合が5日、岡山市で開かれ、同学会など36の学会と協会でつくる「福島復興・廃炉推進に貢献する学協会連絡会」が、東京電力福島第1原発の汚染水浄化後に残る放射性物質トリチウムを含んだ水の処分に関し「安全に排水できる。ため続けるには限界があり、その必要もない」との見解を取りまとめた。

 同原発では、原子炉建屋にたまった汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化するが、トリチウムは除去できず残る。増え続けるトリチウム水の処分方法を政府の小委員会が議論し、海洋放出が最も現実的だとされたが、8月末の公聴会では反対意見が相次いだ。


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