文楽三味線の鶴沢寛治さん死去 人間国宝として活躍

死去した鶴沢寛治さん

 人形浄瑠璃文楽三味線の人間国宝として活躍した鶴沢寛治(つるざわ・かんじ、本名白井康夫=しらい・やすお)さんが5日午前4時30分、奈良県生駒市の病院で死去した。89歳。京都市出身。死因は遺族の意向で明らかにしていない。葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。

 1943年、後に人間国宝になった父、六代目鶴沢寛治に入門。56年に八代目竹沢団六を襲名した。ふっくらとした艶のある音色と端正な芸風で評価が高く、時代物や世話物を幅広くこなした。

 97年、人間国宝に選ばれ、99年に旭日小綬章を受章。2001年に七代目寛治を襲名した。


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