三菱重、欧州高級フェリー参入へ 下関、長崎造船所を増強

三菱造船が下関造船所で建造中の大型フェリー

 三菱重工業がクルーズに使われる高級フェリーの欧州市場に参入することが3日、分かった。課題である造船事業再建の柱にしたい考えだ。下関造船所(山口県下関市)と長崎造船所(長崎市)の生産設備を増強し、欧州からの受注にも対応できるようにする。

 三菱重工が全額出資する三菱造船(横浜市)の大倉浩治社長が共同通信のインタビューで「われわれは欧州を向いている。(高級フェリーの)価格や性能面で欧州勢に勝たなければならない」と述べた。

 既に欧州で受注活動を進めており、早期の成約を目指す。将来、アジアの高級フェリー市場に参入することも視野に入れている。


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