2018年8月30日 22:00 | 無料公開
人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した「心筋シート」を重症心不全患者の心臓に移植する世界初の臨床研究で、大阪大の研究チームが当初計画していた本年度中の1例目の移植実施を断念し、来年4月以降に延期する方針を固めたことが関係者への取材で分かった。
6月の大阪府北部地震で吹田市の研究施設が被災し、移植用の細胞の培養が進んでいないことが理由。
チームによると、施設の点検は現在も続いており、順調にいけば9月ごろから培養を再開する。培養後は細胞の安全性の確認も必要で、年度内の移植実施を断念せざるを得ない状況という。