震災からの再生願う神楽、福島 自然の力を巨人で表現

島根県益田市の保存会のメンバーらが演じた「石見神楽」=25日午後、福島市

 東日本大震災からの再生を願うイベント「未来の祀りふくしま」が25日、福島市の福島稲荷神社で開かれ、福島市在住の詩人和合亮一さん作の神楽「呆然漠然巨人」を奉納した。社殿を背に青いスポットライトを浴びた演者が躍動感あふれる舞を披露し、観客が食い入るように見つめた。

 この神楽は震災をもたらした自然の力を、地元の民話で同市の信夫山をつくったと伝わる巨人「大徳坊」になぞらえて表現。和合さんらは交代しながら詩を朗読。「津波が来るぞ」と叫んだり、命の数を切々と数えたりした。舞台上では大人と子ども計約30人が復興への思いを込め、力強く演じた。


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