奈良のシカ、過去最多1360頭 保護の成果、交通事故防止策も

国の天然記念物「奈良のシカ」と観光客=10日、奈良市の奈良公園

 奈良公園(奈良市)に生息する国の天然記念物「奈良のシカ」が今年、1955年の調査開始以来最多の1360頭に上ったことが17日までに、シカを保護する「奈良の鹿愛護会」の調べで分かった。

 増えた要因について同会は「公園内のパトロールなど保護活動の成果が出たのではないか。県や市の協力で取り組む交通事故防止策の効果もあるのでは」と話している。

 調査開始時に378頭だったシカは94年に1293頭となり、いったんピークを記録。その後、緩やかに増減を繰り返し、今年は昨年に続き増加した。238頭が生まれ、病気や事故で死んだのは昨年より26頭減少し188頭だった。


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