木彫りの魚の“水族館”、岩手 被災地に活気を

「魚の番屋」の作品群と深渡栄一さん=岩手県野田村

 東日本大震災の津波で被災した岩手県野田村で5月、木彫りの海の生き物たちを展示した美術館「魚の番屋」がオープンした。同村の漁師深渡栄一さん(65)が約35年かけて手がけた作品群で、館内はまるで水族館のようだ。深渡さんは「被災地が少しでも活気づけばうれしい」と思いを込める。

 海が見える静かな山の中に、ひっそりとたたずむ平屋の美術館には、サメやマグロ、大きなセイウチなど今にも泳ぎだしそうな生き物たちが約350点展示されている。内装は深海をイメージし黒を基調に。壁には漁に使う網や浮きを飾った。


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