中国四川省・九寨溝地震から1年 観光中断で経済打撃、今も爪痕

閉鎖された中国の世界自然遺産、九寨溝の入場門=8日(共同)

 【九寨溝共同】中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州九寨溝県の世界自然遺産、九寨溝を襲った地震は8日、発生から1年がたった。観光は一部再開していたが、6月下旬以降の断続的な大雨で中断した。経済的打撃は大きい。猛威の爪痕は生々しく、街は活気を失っている。

 「給与は地震前の3分の1。街から人が消え、経済が上向く気配はない」。空き店舗が目立つ街中で、観光ガイドの女性(37)はため息交じりに語った。

 マグニチュード(M)7・0の地震で25人が死亡した。1日約3万人が訪れていた九寨溝は閉鎖された。九寨溝県政府によると、昨年の観光関連収入は前年から33%減少した。


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