大塚はレンジャーにお任せ ホテルの新サービスが話題

都電荒川線が走る大塚を案内するOMOレンジャー=東京都豊島区

 東京・大塚の名所案内はレンジャーたちにお任せを―。JR大塚駅前にあるホテル「星野リゾート OMO5 東京大塚」(豊島区)で、昭和の風情を残す街をスタッフが案内する宿泊客向けサービス「ご近所専隊 OMOレンジャー」が5月のオープンと同時に始まり、話題を呼んでいる。

 戦隊ものにちなみ、緑、赤、黄、青、紫の5色のユニホームを着たレンジャーが街を案内。グリーンは「大塚散歩」、レッドは「はしご酒」、イエローは「昭和レトログルメ」と、それぞれの得意分野を持っている。

 夫婦やカップル、女性同士、女性1人での参加があり、「新しい世界が開けました」「大塚って面白い街だったんですね」と満足度の高い声が寄せられているという。 

 7月中旬、OMOグリーンと共に大塚を散歩してみた。かつて花街として栄えた「三業通り」と呼ばれるエリアを紹介される。「現在、大塚芸者は1人。芸者を呼べる店は3軒あります」と語るレンジャー。最新の知識が豊富だ。

 婚活イベントを開くことで知られるそば店では、おかみさんがレンジャーを見つけると、夕方の忙しい時間帯にもかかわらず、店先へ駆け寄ってきた。世間話に花を咲かせる。この街の人情味も見えてきた。

 高級旅館などを手掛けてきた星野リゾートが、街自体を楽しむ都市観光向けに立ち上げたブランドが「OMO」。ホテル総支配人の磯川涼子さんは「大塚は都電が走るノスタルジックな風景や、個人のこだわった店がたくさんある。友人のようにガイドするOMOレンジャーを通し、今までにないディープな体験ができます」と話している。


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