国宝保存活用へ税免除を、文化庁 制度改正で要望

税優遇のイメージ

 文化庁は5日、国宝・重要文化財の建造物や美術工芸品の所有者が、文化財の保存活用に取り組む民間企業・団体に売却した場合、収入にかかる所得税を免除する方針を固めた。2019年度税制改正要望に盛り込む。貴重な国宝・重文を、個人でなくノウハウを持った民間に委ねるよう促し、より適切な保全管理につなげる狙いがある。

 現行では、国や自治体に売却する場合に限り、所得税を免除する特例がある。これをNPO法人や一般企業などの民間にも広げる。例えば美術館を運営する財団法人や、被災した建造物の修復に取り組むNPO、古民家を宿泊施設として活用する企業などが想定されている。


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