パーキンソン病でiPS治験 京大が実施へ、世界初

iPS細胞を利用し、パーキンソン病患者への治験を実施することを発表した京都大の高橋淳教授=30日午後、京都市

 人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経のもとになる細胞を作り、パーキンソン病患者の脳内への移植を計画する京都大の高橋淳教授が30日、京大病院で記者会見し、年内に1例目の移植を実施したいと発表した。高橋教授は「治療への有力な選択肢が増える」と意義を語った。こうした治験は世界初で、保険適用を目指す。根本的な治療法は現在なく、新たな再生医療として期待されるが、がん化の懸念があるiPS細胞を利用するだけに厳格、慎重な実施が重要になる。

 チームによると、治験の対象患者は7人。6人は全国から募集し、1人は京大病院内から選ぶ。8月1日から本格的な選定作業に入る。


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