iPSでパーキンソン病、治験へ 国が承認、京大が世界初

他人のiPS細胞を用いたパーキンソン病治療の計画について説明する京都大の高橋淳教授=2017年2月

 人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経のもとになる細胞を作り、パーキンソン病患者に移植する高橋淳・京都大教授のチームの治験が近く始まることが29日、関係者への取材で分かった。パーキンソン病でのiPS細胞を利用した治験は世界初となる。対象となる患者数人を募集し、京大病院で医師主導治験を開始する方針。

 関係者によると、既に学内の審査を終えた。チームは、治験を監督する医薬品医療機器総合機構(PMDA)に届け出て、国が治験実施計画を了承した。

 パーキンソン病は、脳内で神経伝達物質ドーパミンを出す神経細胞が減り、手足の震えや体のこわばりなどが起こる難病。


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