13府県の69文化財に被害 件数拡大の可能性も、西日本豪雨

愛媛県の松山城=2011年

 西日本豪雨を受け、近畿以西の13府県にある国の文化財計69件で浸水などの被害が確認されたことが、文化庁の11日午前10時時点のまとめで分かった。被災地では文化財の調査まで手が回らない自治体もあり、被害件数は拡大する可能性が高い。

 広島県では、江戸後期の儒学者菅茶山ゆかりの特別史跡「廉塾ならびに菅茶山旧宅」が浸水したほか、史跡「毛利氏城跡」にある毛利元就の墓所の石垣が崩れるなど8件の被害が出た。県教育委員会は「人命救助が優先で、文化財の状況を確認できていない市町村も多い」と話す。

 愛媛県は史跡「松山城跡」敷地内の道路の土砂崩れなど6件の被害を確認したが、個人所有の美術工芸品の状況は全く把握できていない。


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