コアラ、ユーカリを毒味 苦さ感知、京大ゲノム解析

ユーカリの木に登るコアラ(京都大の早川卓志特定助教提供)

 オーストラリア東部に生息する有袋類のコアラが、主食であるユーカリの葉が持つ毒を苦味として感じ、食べられるものだけを選ぶように進化したとみられることが、ゲノム(全遺伝情報)解析の結果、分かった。京都大霊長類研究所の早川卓志特定助教らが参加する国際チームが2日付の米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表した。

 ユーカリ林の破壊に伴う生息地の減少や感染症により、絶滅が心配される野生のコアラの生態解明や保全に役立つ成果という。

 チームによると、ユーカリは毒性成分を含むため、ほとんどの動物は食べられない。


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