2018年6月29日 00:27 | 無料公開
超極細の繊維が重なり合う「ゼラチンナノファイバー」(大阪大の劉莉特任准教授提供)
人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)の集まりの中から、消化管や肺など内胚葉系の組織の細胞に分化する能力が高いものを選び出す手法を開発したと、大阪大の劉莉特任准教授(組織工学、元京都大特定准教授)らのチームが、28日付米科学誌電子版に発表した。
超極細の繊維を土台にして選別する。劉特任准教授は「再生医療用に、均一で高品質なiPS細胞を提供することが可能になる」と話している。
チームによると、iPS細胞は、皮膚や血液など特定の役割を持った細胞に、人工的に数種類の遺伝子を入れ、分化能力を持たせる。
だが、個々のiPS細胞の品質にばらつきが見られる場合があった。