燃料棒破損調べる研究炉再始動 茨城・東海村、原子力機構

運転を再開し、青白い光がともった日本原子力研究開発機構の原子炉安全性研究炉=28日午後、茨城県東海村

 日本原子力研究開発機構は28日、原発事故時に核燃料が破損する仕組みを調べる原子炉安全性研究炉(NSRR、茨城県東海村)の運転を再開した。機構の原子力科学研究所の湊和生所長は「東京電力福島第1原発事故の解明に向け取り組んでいきたい」と語った。

 機構によると、原子炉は直径約60センチ、高さ約40センチの円柱形。使用済み核燃料が入っており、短時間だけ核分裂を起こす実験を実施。1週間後に取り出して破損状況などを調べる。9月までに残り5回の実験を行い、その後、耐震補強工事に入る。

 NSRRは今年1月、原子力規制委員会による研究炉の新規制基準審査に合格した。


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