CT診断共有せず患者死亡 横浜市大、がんの疑い指摘

記者会見で謝罪する横浜市立大病院の相原道子病院長(左端)ら関係者=25日午後、横浜市役所

 横浜市立大病院(横浜市金沢区)は25日、同市の60代男性がコンピューター断層撮影装置(CT)検査で「腎臓がんの可能性」と診断されながら院内で情報共有されず、検査から約5年半後に死亡したと発表した。

 病院によると、男性は心臓の疾患で通院中の2012年10月に検査を受け、放射線科の医師が画像から「腎細胞がんの除去が望まれる」との報告書を作成していたが、検査目的と異なる部位だったため、診断結果を主治医に直接伝えなかった。

 男性は今年2月、他の病院でのCT検査でがんの転移を疑われ、3月に市立大病院で腎臓がんが見つかった。男性は4月、腎臓がんで亡くなった。


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