知的障害女性に性的虐待、長野 施設側と職員、賠償命令

 長野県の知的障害を持つ20代女性が、入所していた同県伊那市の障害者施設で男性職員から性的虐待を受けたとして約1200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、長野地裁松本支部は23日、性的虐待があったと認定し、男性と施設を運営する社会福祉法人アンサンブル会(同県松川町)に慰謝料など計330万円の支払いを命じた。

 松山昇平裁判長は「恋愛関係にあった」との男性の主張を認める一方、「明確に原告の意思を確認せずに性的関係を結んだ」と指摘。障害者虐待防止法に基づき「障害の影響なく同意したと認められない限り、施設従事者がわいせつ行為をすることは虐待に当たる」と認めた。


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