前住職側が名古屋の寺を退去 土地売却を巡る対立が収束へ

記者会見する高野山側の添田隆昭特任住職=21日午後、名古屋市の八事山興正寺

 高野山真言宗の別格本山・八事山興正寺(名古屋市昭和区)が所有していた土地売却に絡み、高野山側と罷免された前住職が対立していた問題で、寺に残っていた前住職が21日、寺を退去した。高野山側が明らかにした。

 前住職側は地位確認を求めた民事訴訟を起こし、高野山側は土地の売却代の大半を不正に支出したとして前住職を刑事告訴しているが、それぞれが訴えを取り下げることで合意し、対立は収束した。

 高野山側の添田隆昭特任住職は21日午後、興正寺で記者会見し、前住職から「これ以上檀信徒に迷惑を掛けることは本意ではないので退去したい」と申し出があったことを明らかにした。


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