2018年5月16日 09:26 | 無料公開
大型のオビラプトロサウルス類の巣の化石(中国・河南省地質博物館所蔵、名古屋大提供)
大型の恐竜も、卵を押しつぶさないよう並べ方を工夫することで、自分で温める「抱卵」をしていた可能性があると、名古屋大などの研究チームが16日付の英科学誌電子版に発表した。
調べたのは、恐竜の中でも鳥に近い「オビラプトロサウルス類」。体長8メートル、体重2トンの大型種だ。
卵や巣の化石を分析。卵の殻にある気孔と呼ばれる小さい穴の数が少なく、抱卵する種の特徴を示していた。
名古屋大博物館の田中康平特別研究員(古脊椎動物学)は「卵のない中心にうずくまり、羽毛が生えた腕を広げて直射日光など卵を守り、温度などを管理していたのではないか」と述べた。