子宮移植でサル妊娠、慶応大 出産目的、人への応用目指す

サルの子宮移植のイメージ

 サルから摘出した子宮を別のサルに移植して子を妊娠させることに成功したと慶応大や滋賀医大などのチームが13日、仙台市で開かれた日本産科婦人科学会で発表した。慶応大の木須伊織特任助教(婦人科)は「科学的、技術的なデータがそろった」としており、今後、病気で子宮がない女性が出産できるよう、人を対象にした国内初の子宮移植の実施を目指す。

 人の子宮移植は、スウェーデンなど海外で既に行われ11人が誕生している。ただ心臓や肝臓のような生命維持に関わる臓器ではないため、賛否両論がある。実施には学内倫理委員会の承認や関連学会の理解を得る必要があり、曲折が予想される。


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