京大、医療用ES細胞の提供開始 国内初、今月から

 人の再生医療に用いる胚性幹細胞(ES細胞)の研究機関への提供事業を京都大が今月中に始めることが12日、関係者への取材で分かった。不妊治療で余った受精卵からES細胞を作ることに成功、提供できる体制が整った。実際に臨床研究で使える医療用ES細胞の提供は国内で初めて。

 さまざまな細胞に変化する能力のある幹細胞を臨床応用する場合、ウイルスなどが混入しないよう品質管理体制の整った施設であらかじめ細胞を作って備蓄し、必要な時に研究機関に配布する方法が望ましいとされる。

 京大はこのようなストック事業を血液の細胞から作った人工多能性幹細胞(iPS細胞)で実施している。


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