津波15メートル試算「驚いた」 元東電社員、公判で証言

 福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京電力の旧経営陣3人の第8回公判が24日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。東電で津波の試算を担当する部署の責任者だった元社員は、最大15・7メートルの津波が原発の敷地を襲うとの試算結果を知った際に「考えていたより高く『え、そんなに』と驚いた」と証言。検察官役の指定弁護士の尋問に答えた。

 元社員は試算結果が2008年3月に出る直前に「8メートル程度だと思っていた」と説明。当時の上司、吉田昌郎元福島第1原発所長(故人)に報告すると「なんでそんなに高くなるのか」と驚いた様子だったと振り返った。


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