安倍首相「放送改革、議論を」 公平性定めた4条撤廃踏み込まず

首相官邸で開かれた規制改革推進会議=16日午前

 政府の規制改革推進会議は16日、放送制度の見直しを議論した。出席した安倍晋三首相は制度の枠外であるインターネットテレビの台頭を踏まえ、「放送と通信の垣根はどんどんなくなっている。改革に向けた方策を議論すべき時期に来ている」と強調。政府内で番組の政治的公平性を定めた放送法4条の撤廃が検討されていたが、言及しなかった。

 放送法4条の撤廃には偏向報道を助長するとして民放を中心に反対論が根強く、安倍首相も踏み込まなかったとみられる。推進会議の大田弘子議長は記者会見で「そういう議論は全くしていない」と説明。作業部会の原英史座長は「幅広く議論していきたい」と述べた。


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