京大病院、患者死亡は調剤ミス 調査結果で薬成分千倍に

記者会見する京都大病院の一山智副病院長=26日午後、京都市

 京都大病院は26日、女性患者が昨年9月、注射薬を投与後に死亡した事故についての調査結果をまとめ、薬を用意するための院内マニュアルの不備で、薬の成分濃度が約千倍になる調剤ミスが原因だったと明らかにした。

 病院によると、薬剤師2人が昨年8月、患者が自宅で使用するための「セレン注射薬」を、医師の処方箋より高濃度で調剤。患者は同9月、投与後に背中に痛みを訴え、搬送先で亡くなった。

 病院は昨年10月、患者の死亡を発表。注射薬の残りや他の患者に渡されていたものにも異常があったとして、調査委員会を立ち上げていた。


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