17年、災害多発で34兆円損失 温暖化原因と国連

大型ハリケーン「ハービー」の影響で水没した高速道路=2017年8月、米ヒューストン(ロイター=共同)

 【ジュネーブ共同】世界気象機関(WMO)は22日、2017年は地球温暖化の進行に伴って世界各地で気象災害が多発し、経済損失は過去最高の計3200億ドル(約34兆円)になったとの試算を公表した。米国やカリブ海諸国を襲った大型ハリケーンの被害は特に深刻で、カリブ海の島国ドミニカは国内総生産(GDP)の224%(約13億ドル)の損失を被ったとした。

 WMOは17年の世界の平均気温は産業革命前と比べて1・1度上昇し、15年から3年連続の高温となったと指摘。海水面の上昇や海氷面積の減少、海水の酸性化にもつながり、ハリケーンや洪水などの気象災害を引き起こしている。


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