拉致被害者、一転入国認める 神戸の田中実さん、北朝鮮 

田中実さん

 日本政府が拉致被害者に認定している神戸市の元ラーメン店員田中実さん=失踪当時(28)=について、北朝鮮が2014年、日本側との接触で「入国していた」と伝えていたことが16日、分かった。日本政府関係者が明らかにした。北朝鮮はそれまで田中さんについて「入国を確認できない」としていたが一転、主張を変えた。本人の帰国の意思は「ない」と説明したという。

 北朝鮮が拉致被害者の入国を認めるのは、02年9月の日朝首脳会談で横田めぐみさん=同(13)=ら13人の拉致を認めて以降初めて。北朝鮮による拉致問題の再調査は実施されたが中止され、本人と面会することはできなかった。


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