イランで異例の反政府デモ 複数都市、物価上昇に不満 

 【テヘラン共同】イランの複数都市で28、29両日、物価上昇や政府の経済政策などに不満を募らせた市民らによる反政府デモが起きた。いずれも参加者は数十~数百人と小規模だが、強権を握る治安当局が風紀を厳しく取り締まってきたイランでは異例。警官隊が放水などで鎮圧し、一部参加者を拘束した。

 穏健派ロウハニ政権は2015年に欧米など6カ国と核合意を結び、16年1月に経済制裁が解除されたが、多くの国民は生活改善を実感できていない。トランプ米大統領が核合意の実効性を認めず合意破棄の可能性もささやかれる中、対欧米対話路線を取る政権の運営は厳しさを増している。


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