宮城の大崎地域、世界農業遺産に 冷害克服の稲作を国連機関が認定 

世界農業遺産に認定された宮城県大崎地域

 農林水産省は12日、巧みな水管理や屋敷林により、冷害や洪水などを克服してきた宮城県大崎地域の稲作が、国連食糧農業機関(FAO)の世界農業遺産に認定されたと発表した。日本の世界農業遺産は、新潟県佐渡市や石川県能登地域などに続き9件目となった。

 新規認定の対象は、宮城県大崎市と周辺地域の「大崎耕土」と呼ばれる水田耕作地。歴史的に冷害や洪水、渇水が多発する地域で、住民が水路やため池、居久根と呼ばれる屋敷林などを整え、災害に強い農村を形成。それに伴い、多様な動植物がすむ湿地の生態系も育まれた。

 農水省が3月に候補に選び、認定を申請していた。


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