落語ブームがガチャに到来 「死神」など根付けに 

「落語ガチャ」ナビゲーターの春風亭昇々さん

 毎度ばかばかしいガチャを一席―。玩具メーカーのタカラトミーアーツが販売する、落語をテーマにしたカプセル玩具「落語ガチャ」が話題だ。

 落語芸術協会と落語協会が監修などに全面協力。新宿末広亭や浅草演芸ホールなど、東京都内4カ所の寄席にもカプセル自販機を設置している。

 ガチャは1回300円。おなじみの演目「死神」「ちりとてちん」「目黒のさんま」「禁酒番屋」をモチーフにしたフィギュア根付け4種と、「三遊亭」などと亭号が書かれた木札のラインアップだ。

 根付けには2次元コードが付いていて、スマートフォンで読み取ると、若手人気落語家春風亭昇々さんが、それぞれのさわりを紹介する約1分の動画が流れ、「続きは寄席で…」と促す寸法になっている。

 同社の有賀美紗代広報専門課長によると、落語ブームで、若いファンが増えていることが商品化のきっかけ。実際に寄席に足を運んだところ、売店で買える落語グッズは、千円前後の湯飲みや扇子、手ぬぐいなどしか無いことも分かり「300円のガチャに、十分需要がある」と判断した。

 自販機は、全国の量販店や雑貨店にも設置しており、有賀課長は「ガチャの売り上げのうち、およそ半分が大人向け。落語は古びないので、長く売れる商品になってほしい」と期待している。


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