2017年10月30日 18:28 | 無料公開
耳の後ろから電気ケーブルを出すタイプの「補助人工心臓」を埋め込む治療を受けた男性患者。左は大阪大の澤芳樹教授=30日午後、大阪府吹田市
耳の後ろから電気ケーブルを出すタイプの「補助人工心臓」を埋め込む治療に国内で初めて成功したと、大阪大の澤芳樹教授(心臓血管外科)のチームが30日、発表した。手術は5月、医学的理由から心臓移植を受けられない末期心不全の男性患者(60)に実施され、男性は30日退院した。
国内で承認されている腹部からケーブルを出す手法と比べ、感染症のリスクが低く、風呂やプールにも入りやすいため生活の質の向上が期待できる。
男性は記者会見に同席し「半年ぶりに入浴できるなど回復し、自分のことは自分でできるのがうれしい。家族にも見てほしい」と涙を流して喜びを語った。