死者たちへの呼び掛け 金満里が東京でソロ公演 

金満里のソロ公演「寿ぎの宇宙」(撮影・中山和弘氏)

 身体障害者の芸術表現を追究する「劇団態変」(大阪市)の主宰者・金満里のソロ公演「寿ぎの宇宙」が10月13~15日、東京都荒川区東日暮里の劇場「d―倉庫」で開かれる。

 3歳でポリオ(小児まひ)にかかり全身まひとなった金は1983年に劇団を旗揚げ。自身のソロ公演として4作目となる今作は東日本大震災に衝撃を受け4年前に制作、東京では初上演だ。

 「祈る」を一つのテーマに、生者と死者の間の世界などをイメージした舞台上をはい回り、死者たちに呼び掛ける。

 金は昨年7月、相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害されことを強く憤っており、今作には19人へのレクイエムの意味も込める。

 「生者が死者と共にあることを訴える。これまでに亡くなった7人の態変のパフォーマーの命とも向き合う」と話す。監修は舞踏家の大野慶人。

 チケットは当日4500円。車いす席は既に完売。問い合わせは劇団態変、電話06(6320)0344。


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