弥生時代4例目のすずり、福岡 倭人が文書作成に使う? 

福岡県筑前町の中原遺跡から出土したすずりとみられる石片(筑前町教育委員会提供)

 福岡県筑前町の中原遺跡で、竪穴住居跡から見つかった石片が弥生時代後半のすずりとみられることが、23日分かった。柳田康雄国学院大客員教授(考古学)が桜井市纒向学研究センター(奈良県)の研究紀要「纒向学研究」で報告した。弥生時代のすずりは松江市の田和山遺跡で1個、福岡県糸島市の三雲・井原遺跡で2個出土しており、4例目。

 都から離れ渡来人との関わりが薄かったとみられる集落でも出土したことで、柳田氏は「倭人がすずりを使って文書を作り、外交もしていた可能性がある」としている。


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