待機児童、対策追い付かず 想定超える保育需要増 

 安倍首相は17日、17年度末までに「待機児童ゼロ」を実現するとの目標について、事実上断念を表明した。保育士の確保に向けた昇給制度の導入などに取り組んできたが、保育需要の高まりには追い付けていない現状を認めた格好。政府はさらなる対策の検討が迫られる。

 安倍首相は13年4月、5年で保育定員を40万人分増やし「待機児童ゼロ」を目指すと掲げた。実際、1年前倒しで当初目標の40万人分を達成する見通しだ。

 ただ、施設の利用は近年、年10万人前後のペースで増加。13年4月時点で2万2741人だった全国の待機児童数は、16年4月時点で2万3553人となり、むしろ増えた。


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