原民喜の直筆原稿、広島市へ 「鎮魂歌」など4作、おいが寄託 

作家原民喜が原爆犠牲者への思いを込めて書いた作品「鎮魂歌」の直筆原稿

 広島で被爆し、自らの体験をつづった小説「夏の花」で知られる作家原民喜(1905~51年)が原爆犠牲者への思いを込めて書いた作品「鎮魂歌」などの直筆原稿4作を、民喜のおいの原時彦さん(81)=広島市西区=が広島市に寄託することが26日、分かった。

 広島市は原爆資料館で保管し、企画展などでの展示を検討するという。

 時彦さんによると、寄託するのは「鎮魂歌」のほか、「魔のひととき」「美しき死の岸に」「火の子供」。保管していた講談社(東京)から4月、時彦さんに返却されていた。自宅での保管では傷みを防ぐことが困難なため寄託を決めた。


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