脳へ電気刺激、かゆみ抑制 アトピー治療に期待 

 微弱な電流で脳を刺激することでかゆみが抑えられることを、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の研究グループが確認し、脳科学の専門誌(電子版)に掲載された。かゆみを抑える薬剤としてよく使用されるステロイドと違い副作用はなく、アトピー性皮膚炎の治療に役立つと期待される。

 研究グループは、成人14人を対象に実験。左半身のかゆみを知覚する右脳の感覚運動野に近い頭部に陽極の電極、左脳側に陰極をつけ、1ミリアンペアという極めて弱い電流を15分間通した。

 さらに、途中で左腕の皮膚にかゆみを誘発する物質を浸透させ、かゆみの度合いを最大値9として評価してもらった。


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