心臓に細胞シート移植、大阪大 医師主導治験1例目 

筋肉のもとになる細胞を採取して培養した「筋芽細胞」のシート(大阪大提供、今回の移植手術で使用されたシートではありません)

 重い心臓病を患う東北地方の40代男性の太ももから、筋肉のもとになる細胞を採取してシート状にし、自身の心臓の表面に移植して機能を改善させる手術を実施したと、大阪大の澤芳樹教授(心臓血管外科)のチームが26日記者会見し明らかにした。男性の経過は良好で、来月にも退院予定。

 チームはこれまでこの手法に関し臨床研究を行って安全性を検証してきた。今回は企業による治験ではなく、現場の医師が主体になって独自に企画や発案しながら治験を進める「医師主導治験」の1例目。薬事承認を求めるためのデータを得るのが目的としている。今後、約半年~1年以内に計5人の成人に移植する計画。


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