オオムギ栽培、突然変異が起源 1万年前の中近東 

 人類最古の農業といわれるオオムギの栽培は、約1万年前の中近東で実が落ちない突然変異のオオムギが現れて始まったとみられるとする遺伝子解析の結果を、農業生物資源研究所(茨城県つくば市)や岡山大などのチームが30日付の米科学誌セルに発表した。

 現在イスラエルとなっている地で突然変異した野生種の子孫が西に広がって欧州のオオムギとなり、シリアやトルコで起きた別の突然変異の子孫が日本を含むアジアなどの東に広がったという。

 野生種は実が成熟すると落ちてしまうが、栽培用のオオムギは実が落ちずに収穫できる。チームは実を落とすことに関わる二つの遺伝子に着目した。


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