5世紀巨大古墳に蓋形木製品 堺、埋葬や祭祀用か 

ニサンザイ古墳の周濠で、蓋形木製品の飾り部分が見つかった付近を調査する市職員ら=堺市

 反正天皇の墓との説がある堺市北区の陵墓参考地「ニサンザイ古墳」(5世紀後半、全長約300メートル)の周濠から、蓋(きぬがさ)形木製品の飾り部分が見つかり、堺市文化財課が30日、発表した。

 蓋は身分の高い人物にかざす傘。蓋形木製品の傘部分は応神天皇の墓とされる誉田御廟山古墳(大阪府羽曳野市)などで見つかっているが、飾り部分が見つかるのは珍しい。埋葬や祭祀で使ったとみられ、文化財課は「巨大古墳が造られた当初の様子を探る重要な史料」と話している。

 飾り部分は長さ79センチ、幅14センチ、厚さ1センチで切り込みや透かしもあった。


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