新選組も猛暑に勝てず 処遇改善訴えた土方歳三 

猛暑に苦しんだ新選組の土方歳三が、処遇改善を求めていたことを記した西本願寺側の記録=2日午後、京都市下京区

 新選組副長の土方歳三が、駐屯していた西本願寺(京都市下京区)で猛暑に苦しみ、処遇改善のため本堂の阿弥陀堂を貸すよう求めていた記録が見つかり、浄土真宗本願寺派の本願寺史料研究所(同区)が2日、発表した。倒幕派の志士に恐れられた新選組も暑さには勝てなかったようで、新選組と土方の意外な一面を知ることのできる史料といえそうだ。

 見つかったのは寺の事務を書き留めた記録。14カ所に新選組の記述があり、同研究所の大喜直彦上級研究員は「当時の新選組は崩壊の危機にあった。寺の環境が悪ければ隊士を抑えられないと考え、土方は必死で頼んだのではないか」と話した。


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