巨大防潮堤、震災遺構として保存 岩手の「万里の長城」 

東日本大震災の津波で破壊された岩手県宮古市田老地区の防潮堤=2011年4月

 全長2・4キロと国内最大級の規模から「万里の長城」とも呼ばれ、東日本大震災の津波で破壊された岩手県宮古市田老地区の巨大防潮堤の一部を、県が震災遺構として保存することが27日、分かった。具体的な保存方法や財源について今後、国や宮古市と協議する。

 田老の防潮堤は高さ約10メートル。海側と陸側の二つがX字形に交差する設計で、交差部分を中心に約60メートルにわたって残す方針。

 国は被災した1市町村につき一つの震災遺構の保存費用を一部負担する方針で、宮古市田老地区の「たろう観光ホテル」がこの枠組みで保存されることが決まっている。


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